【作詞講座コラム】譜割りで感情が変わる理由

歌詞を書くとき、
譜割りに忠実に歌詞を書くことができないという人々がいます。
どうしても自分の思いの言葉を当てはめたいがために、
実際のメロディーとは異なる語数の文字を無理やり歌に入れようとする。

それでも歌えないことはないので、
歌として聴こえる形にはなるのですが、
このような歌詞の書き方をすると様式美が成り立たなくなってしまいます。
どうしても歌の説得力は弱くなります。

一方、言葉数を自在に書きながらも、
滑らかにメロディーに適した言葉で歌詞を書くことができる人もいます。

それは多くの場合、メロディーもご本人が書いている場合に限られるようです。
メロディーが自分自身のものである場合、
適合する母音、リズムも、
体感的に自分自身で深く理解できているからです。

また楽曲自体が優れているということも理由の一つになります。
楽曲自体のメロディーが優れていることで、
1音や2音の違いでは様式美が崩れないことはあります。

そのような楽曲に巡り会えることは幸運なことではありますが、
それでも、私は、様式美は守って、
メロディーの語数に忠実に歌詞を書くことを推奨しています。

私自身、そのように作曲家の方々から教えられて学んできました。
実際歌詞の直しで最も多いのが、
「この部分の語数が違うので歌えない。直してください」
「歌乗りが良くない」というパターンになります。

譜割りが美しく、言葉が様式美に沿って描かれていると、
感情表現としての空間が生まれます。

平面から立体へと言葉の質が上がるのです。
そこに韻を踏んだり、母音を揃えたりと、
音楽的要素を整えることで、
言葉はより精度を増して音楽的になります。

歌を書くとき、
何に美学を与えるのか。

それは作家により異なりますが、
私の場合はメロディーに忠実であること、
メロディーの中にすでにある言葉を浮かび上がらせること、
音の中にすでにあるはずの言葉、物語を掘り出すことを第一にしています。

そうやって一段奥まで、言葉を掘り続ける作業は、
苦しくもありますが楽しい作業でもあります。

作詞は一人で進めることもできますが、
第三者の視点が入ることで、
見えていなかった輪郭が見えてくることがあります。
必要な方にだけ扉は開かれています。

 

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