プロ作詞家は何を考えて歌詞を書いているのか
プロとアマチュアとの違いは何か。
それはざっくりと言うと、
発注があって書いているのか。
または、自分の好きなように書いているかの違いです。
プロ作詞家が歌詞を書く場合は、
すでに歌うアーティストが決められています。
アレンジはまだでも、メロディーは決められています。
発売日も決まっていることが多い。
場合によってはタイアップの有無もあります。
与えられた条件の中で、
最も最適解な歌詞の一段上を提出する。
それがプロ作詞家の仕事です。
アマチュアが詩だけを書く場合、
ポエムであれば自由律ですから、
歌の譜割りなどを考える必要はありません。
また、誰が歌うのかなども決められていないので、
自分の思いを歌にすることができます。
プロが書く歌の場合は、
その歌を待つファンの存在があります。
ファンから見て、
書いた歌詞にそのアーティストらしさが見えていること。
それは歌として、とても大切な成功のための条件になります。
時代感を描くということも、
プロの仕事の一つに入ります。
歌は世につれ 世は歌につれ。
書いた歌が時代の流れに添い、
描いた目標数のリリースが行われ売れること。
”売れる”ことを念頭に置いた作詞。
”売れる”ことを目指した音楽制作。
これもプロ作詞家に課せられた使命の一つです。
こうして見ていくと、
プロの現場での仕事には、
多くの制約と条件があることがわかります。
一流の歌手であっても、
ステージの前では緊張すると言われます。
一流であればこそ、
迫るような緊張なのでしょう。
作詞家も楽曲をいただいた時に緊張をします。
本当に、この歌に最適解の歌詞を書けるのだろうか。
それが私にできるのだろうか。
毎回、0からのスタート。
辿り着けるかわからないゴールを目指して、
作詞は始まります。
また、もう一つプロの条件として、
締切の存在があります。
これは驚くほどに短いこともあって、
今日のてっぺん(0時)までに書いてください。
ということも、よくありました。
私が書いた歌が1週間後には、
テレビで歌われたこともありました。
これはそのアーティストがビッグスターだからできたことではありましたが、
限られた時間の中で、どこまでのことができるのか。
その最大限を届けてくれる。
それを期待して、仕事は発注されます。
だから緊張します。
そして、この歌詞を書く前の緊張感。
それこそが歌を名曲へと導くムードなのだと思います。
作詞は一人で磨くこともできますが、
第三者の視点が入ることで、
見えていなかった輪郭が見えてくることがあります。
必要な方にだけ、
扉は開いています。
