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詩 猫に小判

猫に小判 猫に小判大阪のおばはん王将でチャーハン店の出口で頭打って傷バン生きながら涅槃真夜中にアハン四次元ポケットみたいなかばんひっくりかえして散乱こわれかけのそろばんすごくはやい計算今朝は横断歩道の当番少年は元気に黄色い短パン そこへ 通り過ぎる猫に小判ニャーとくわえてランランしっぽのばして子猫ちゃんピンと張る背中くるりと煙巻いてにゃんにゃん「どーすんのこれ」と思いながらもいつかあなたに恩返し

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詩 街は生きている 東京山手線にて


街は生きている 東京山手線にて
 街は生きている
夢と時を飲み込みながら 
街は生きてゆく
うねりながら 巻き込みながら 

街は生きている
波のように 満ち引きのように 
街は生きてゆく
時代を映しながら 

街は生きている
人々が眠りにつく間もなく 
街は生きてゆく
命尽きるまで 
人は生きている
この街の中でつよく
 人は生きてゆく
自分自身を愛するために

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詩 ありか

ありか こころはどこにおありか?うえのほう?したのほう?まんなか?ひだりのほう?うしろのほう? こころはどこにおありか?あたたかい?ときめいてる?うれしい?せつない?ふるえてる? こころはどこにおありか?あさのはじまりに ありがとうってあふれてきたら てをあてるこころはいつもそこにある

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詩 あれこれ

あれ これ あれもいい 
これもいいって
ぐるぐるまわって 
もとのばしょ 

あれはいや 
これもいやって
ぐるぐるまわって 
おなじばしょ?
 
あれをして 
これをして
ゆっくりいきましょ 
つぎのばしよ
 
あれからよ 
これからよ
ありがたいねと 
ふりかえり 

「あれあれ」と 
「これこれ」と
さとすこえする 
ふりむけば 
かみさますべて 
おみとおし 

あれもすき 
これもすき
たのしく 
いきましょ
つぎのばしょ 


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詩 太陽を描いた詩人


太陽を描いた詩人
 詩人のお話をいたしましょう
いつも太陽のお話ばかりを
していた詩人のお話です 
詩人はその日も太陽の詩を
ぽかぽかとした詩を詠っておりました
詩人が公園で朗読をすると
誰もがその詩に酔いしれました
 やがて詩人は詩だけでは物足りず
どうしようかと思ったあげく
大きなキャンパスに絵を描きました 
大きな大きな太陽の絵
燃えるような太陽の絵
詩人は思わず見とれたあとに
太陽の絵に頬ずりをしました
 そして熱い!と思った瞬間に
詩人はその絵に吸い込まれ
詩人の姿はなくなって
太陽の絵はひときわ大きくなりました
 それを見たパリの画商が これはよいと
その絵を千ユーロで買いました 
太陽の絵は海を渡り
一世紀近くが過ぎました
詩人が書いた太陽の絵は
いまは台湾あたりにいるとの噂です
 夜になるとその絵は得意げに
太陽のような歌を詠うのです

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詩 ぼくらのちいさな応援団

ぼくらのちいさな応援団 元気だしてこーぜー
おー!イエーイ!
つまんないことはきにしないっ
おーっ! 夢ならでっかくいこーぜー
おー!
あんたが最高!
おー!と・・・あなたのそばで
1センチメートルくらいの小人が
ぴょこぴょこ跳ねながら
エールを贈っています なかなかの存在感 たぶん
あなたには見えるはず?

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詩 瞳のなかの仏さま

瞳のなかの仏さま あの人の瞳のなかにもあの人の瞳のなかにも逞しく生きる仏さまがいる あの空のすべてにも街路樹にも 地面にも 生きとし生けるものすべてに静かに見守る神様がいる 部屋にあるミリオンバンブーの新芽が伸びてきましたこの新芽にも仏さまがいる あの人の声のなかにもあの人の声のなかにも逞しく生きる仏さまがいる つながりながら導きあいながら あの人の瞳のなかにもあの人の瞳のなかにも逞しく生きる仏さまがいる

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詩 しあわせくんとしあわせさん

しあわせくんとしあわせさん
 しあわせくんはいつも笑っています
しあわせさんもいつも笑っているのに
今日はなぜか泣いていました 
しあわせくんは困ってしまい
しあわせさんをなぐさめたくて
抱きしめようとしたけれど
 しあわせくんもしあわせさんも
腕や体がないので抱きしめられません
 しあわせくんは言いました
「なにがあったか知らないけど僕はずっとそばにいるよ」
 すると
しあわせさんはまた泣き出してしまいました 
しあわせくんは知らなかったのです
しあわせさんは嬉しい涙しか
流せないということを
 しあわせさんが本当にかなしいときは
涙を流すのではなく
世界中の海の水が増えて
水面がくらくなるのです
 もっとかなしいときは荒波が起こります
今日の海は透きとおるくらい
輝いた青色でした

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詩 月と太陽

月と太陽 あの子の目には
お月様がふたつ
朝の目覚めは新月で
始まる希望宿している 

あの子の目には
お月様がふたつ
恋をしたなら満月で
うさぎさんたち踊り出す 

あの子の目には
お月様がふたつ
どうして? 月に海はないはずなのに 波があふれている
 少年の目には
太陽がふたつ
あの子の海を見つめている
 月の涙面 揺れている 

少年はどうすることもできず
ただふたつの太陽で照らしていた
少年はどうすることもできず
瞳を開くしかできなかった  

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詩 今宵オレンジのお月様が出たなら

今宵オレンジのお月様が出たなら 
今宵オレンジのお月様が出たなら
パキラが伸びて空へゆく それで天まで登ったら
そこから雲に乗りましょう
 
ふかふか雲を歩いたら
星に見とれてすべらぬように
時々雲を食べながら
しっかり歩いてゆきましょう
 
月の近くに来たならば
大きな門があるでしょう
そこで門番尋ねるでしょう
そこで私は云うでしょう 
月に会いたいだけなのですよ
やさしく抱きしめたいのです 
門番首をかしげては
妙なやつだと戸を開く

そこは光に満ちていて
私はとっても驚いた 
世界はなんとすごいのだ
この世は一体どうなっているのだ!

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