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詩に草原の薫る頃 それは太陽の朝焼け
あの日の少年は子供部屋でケルト神話に夢めくり

かすみ草のような笑顔に恋をしていた頃
胸抑えた密かな鍵っ子のテレビジョン
童が真似る大人恋の演技 土砂降りの接吻

詩に草原の薫る頃 星空はオーケストラ
神様はいつも一緒
仏壇に手合わせ瞳閉じて内側に光る橙光

洋菓子釜戸とカスティラの深い匂い
手作り小屋 離れ子供部屋の登り手はアスファルト
煙草煙舞う店に聴こえるパープルレイン
人とは違うも気づかずに手にする美人画切手

重ねる年月ごとに詩に説教が滲む今思う

詩は草原の薫る頃 目覚めたリビドーの熱
それを諭すような真我の声
従えるなら詩人は今もなお

詩に草原の薫る頃 あれは鮎の友釣り
ピチャピチャと光る水の冷たさ
麦わら帽子の従兄弟
またはサンシャインビルへの寝台列車
首にパネル下げて

下敷きに映し見た後ろの机 気になるあの子 少年は移り気
クラスメイトからの初恋問い立て 跳び箱上責苦

幼馴染と二人乗りの歩道 調子外れな流行歌を歌い
通学路にある木々では毎朝の寄り道
蹴りっぱなして落ちてきたクワガタの山
そして輝く ナイスボディミヤマクワガタ

漫画が世界か 世界が漫画か
アストロボーイに世界は広い

少年は自然のままに
花 動物 虫と同じように ただ喜び

恐れも不安もなく
人生に永遠を見た

詩に草原の薫る頃 私にもあなたにもあるあの頃
生きる全てが詩として輝いていた 夢のように
あの空を あの風を あの全てを
自分自身を見て今 全てを見ることで
思い出すことで詩を感じ歌う

地平線の向こうには溢れ出すような星空
気持ちを変えれば原始のような太陽の接吻

良き夢を見た日々を
心に生かせるなら今もなお
私にあなたに良き夢を

Makoto ATOZI

投稿者

atozi@nifty.com

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