私はこの時代の中で、表現の難しさを感じている。
本来、表現とは『壊すもの』である。
既存の概念、こうであるだろうという予想、
自分自身の表現の限界、
それらを壊すことに表現の真実はある。
だけど、現代はSNS等の存在により、
人と人との心と時間が近くにありすぎる。
だから、過激である表現はただのエンターティメントとしてではなく、
時に身近な人、または受け手を傷つけてしまう危険性を含んでいる。
だからと言って刃を持たない炎のない表現で、
本当に人々の心を揺さぶることができるのか。
私はそれは難しいと思っている。
より多くの人々の心に届くように、
より高く、より広い世界へと、
表現を響かせようとするならば、
きれいごとだけでは届かない。
端正さ、正確な整い、
人の奥底ではそれだけでは美しさとは呼べない。
這いずり回って、もがき苦しんだ末に掴めた灯り。
ここに本当の美しさがある。
この時代の中で、
表現者はどのように言葉を選べばいいのか。
私自身も日々試され、
問いかけられている。
日々、答えに気付けたようで、
いつのときもそれは入口でしかない。
長い旅だ。
永遠に残る歌を。
そこに愛を残せるように、
どのように生きるのか。
今日もまたそんなことばかり考えている。
詩人・作詞家
Makoto ATOZI
