オフィシャルWEBサイトに掲載している
【作詞講座コラム】も気がつけば30回を超えていました。
私が作詞をする際に大切にしていること。
日々の気づき、歌の構造をわかりやすく説明した記事などを連載しようと決めて、
日々、コツコツと書いてきました。
これからも作詞家 Makoto ATOZIという作詞の道を歩む一人の人間の視点から、
音楽、人生、言葉、灯りについて、
作詞講座という形を通して、お伝えしていきたいと思っています。
ここ最近、中島みゆきさんの『愛だけを残せ』を朝によく聴いています。
きっかけはYohji Yamamoto A/W2026-27のショーの動画を見たことが始まりでした。
ショーの中では朗読スタイルにアレンジされた『愛だけを残せ』が用いられていました。
そしてランウェイに配置され、吊るされた二つのサンドバッグ。
殴る者、撫でる者、口づけする者、お辞儀をする者。
それらは何を表していたのか。
サンドバッグはなぜ2個あったのか。
Yohji Yamamotoの服には言葉を纏う力強さがある。
A/W2026-27は、軍服や、過酷な労働環境の中で身を守る服から着想を得たコレクションのようだった。
相手を打ち負かすのではなく自らを、
そして大切な人、ものを守るための優しくも力強い”軍服”。
ショーの中では中島みゆきさんの『愛だけを残せ』の朗読が低い声で響く。
観ていて、痺れるものがありました。
今この時代の音楽を見ていると音数を増やし言葉数を増やし、
それを巧みに構成することで音楽的造形の技術を競っているようにも感じてしまう。
それを否定することはありません。それは一つのジャンルです。
ただ、それらの流行とは別に私の心を熱くする音楽が確かにある。
この混沌の時代の中で、
中島みゆきさんをはじめとする昭和、平成の音楽が、
まるで何か深い闇から聞こえてくる黒い沈黙、それが叫びになったかのように聴こえてくる。
私が歌にしたかったもの。
それを見事に表現していると感じ入りました。
私は、これまでさまざまなメロディーに対して歌詞を書いてきました。
それは作詞家として26年の経験の中で培ってきた技術でもあります。
でも、そのような技術とは別に、
音楽を志す者として、成し遂げたい音楽の姿は明確にあります。
『愛だけを残せ』
それは、作品をつくる者に課せられた、
とても静かで重い責任なのだと思います。
私にも、
生まれてきた理由がわからないで苦しんだこともありました。
生きる意味を見失いそうな日々もありました。
それでも今はそれらの答えが少しはわかる気がしています。
生まれてきた理由。生きていく意味。
それは”愛だけを残していくため”。
私はそのためにこれからも歌を書き続けていきます。
私の作詞講座に学びに来てくださる生徒さんにも、
そのような思いを持っていてほしい。
その場で消費されるだけの音楽ではなく、
時代の奥に残るような音楽。
私が全く太刀打ちできないほどの才能に巡り会うことができたなら、
この作詞講座を開いている価値もあります。
私はその新しい才能と、きっと競うことでしょう。
私も、負けません。
切磋琢磨しましょう。
そして、全くの初心者の方でも、
作詞を学んでみたいという方には、
扉は開かれています。
⇨作詞講座オンライン|30分×2回で“音楽として成立する言葉”へ整える
音楽、それは素晴らしいものです。
詩人・作詞家
Makoto ATOZI
