ギター、ベースを弾き、作曲もするけれどなかなか歌詞が書けない、
という話を聞くことがよくありました。
現代のJ-POPでは言葉数も多くなり、
メロディーと言葉の関係も、以前よりずっと緻密になっています。
以前のように字面だけではなく、
現代の音楽市場に向けて歌を書く際にはより多くの知識と経験が必要になります。
私にもテーマの決め方において、
こうすれば完璧という最適解があるわけではありません。
ただ、現在の主流の音楽制作の流れを見ると、
ほぼ全ての制作においてメロディーが先にある進行になります。
これは作詞家にとってある意味では救いです。
それはなぜか。
自分の中にある体験だけではなく、
メロディーが持っている体験、
作曲家の心情を歌に添えることができるからです。
作曲家は何らかの心情をモチーフにメロディーを書きます。
そうして込められた心情と真逆のような歌詞を書くという書き方も、
手法としてはありますが、
私はできうる限りメロディーの持っている心情に沿って書くようにしています。
ここ数年、十数年の兆候を見るとタイトルは短い言葉の方が良いようです。
(これも最適解というわけではなく長い文字数のタイトルにもヒット曲はあります)
そしてメロディーから受ける印象に、
その歌詞を書く期間含め最近の自分の中にあった問い、
迷い、喜び、言葉、気づきに沿わせます。
そうすると不思議とたった一文字のキーワードが浮かんでくることがあります。
私はこのインスピレーションで導かれた言葉をタイトルにすることが多いです。
タイトルが決まったなら、
私の場合はタイトルにある両極をテーマとします。
太陽がテーマならやはり北風を歌に出す。
朝日がテーマなら夜からの移りゆく景色を描く。
ステレオタイプな物語にならないように、
タイトルが持つ印象のもう一歩先までテーマを深堀りします。
だからと言って、それを狙って行うのではなく、
自然な形でテーマのもう数歩先にある景色を描くように書きます。
今までに誰も歌にしたことのない風景・景色。
誰も書いたことのない歌い出し。
誰も書いたことのないサビの頭の言葉。
常に第一人者であることを心がけながら歌を書く。
これは作詞をする上でとても大切なことです。
そうでありながらも、
きっとまだ書き慣れていない場合、
一人で歌詞を書いていると、
テーマそのものが見えなくなることがあります。
その歌が本当はどこへ向かおうとしているのか。
メロディーの中に、どんな感情が隠れているのか。
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