【作詞講座コラム】良いメロディーと歌声は言葉の意味を深くする

歌は音楽です。
奏でられ、歌われるものです。
作詞は、言葉だけで完成するものではありません。

メロディーがつき、
歌い手が声にしたとき、
はじめて字面を超えて印象が決まります。

 

同じ言葉の歌詞でも、
メロディーによって、歌い手によって、
切実に聞こえることもあれば
やわらかく聞こえることもあります。

 

淡白に感じられるような形容詞や美しい名詞の多い歌詞を、
上手な歌い手が歌うと美しい音楽として成り立ちます。

 

肉感迫るような感情豊かな歌詞を、
話し声が魅力的な歌い手が張り上げずに歌うとグッとくることがあります。

 

音楽としての歌は、
歌い手、作曲家、作詞家、編曲家が揃い、
加えるならリスナー、それぞれの個性がここに並ぶことで成り立ちます。

 

実際のコンペでは、まず字面で判断されることも多いですが、
実際にはメロディーの強弱、リズムに合わせた母音の響き、
内容の濃厚さ、淡白さが、メロディー、歌い手と合致するとき、
歌は最高の力を発揮して、私たちの心に迫ります。

 

私はこの、歌を書くときの、
心に迫る感じをとても大切にしています。
歌を書くとき、この言葉は心に迫るか。
この物語はこのメロディーと歌い手に合わせると
心に迫る歌になるのかどうか。
その完成形へと心を集中させます。

 

一節一節ごとに、
この言葉は正解なのかどうかということを、
確かめながら歌を書きます。

 

ではこの正解不正解はどのようにしてわかるものなのでしょうか。

私の場合は書いた歌詞が正解の場合、
言葉を書いた自分自身がグッときます。

 

ネジ穴があるとすれば、そのネジ穴にしっかりとはまるネジを、
しっかりと打ち込んだときのような感覚です。
グッと締まって決して外れない。
この場所にはこれしかないと言えるような歌詞です。

 

私は正解の言葉に出会ったとき、叫びます。
歌詞を書き、歌詞を見て、雄叫びを上げます。

 

変でしょう?

 

でも、そのようなクリエイターはきっと多いはず。
自分の中で最高だと思える作品ができたとき、
心身が震え、雄叫びを上げる。
それは祭りに似ています。

 

作詞は言葉だけでは完結しません。
良質な音楽として昇華されたとき、
初めて私たちクリエイターは役目を成し遂げたと言えるのです。

良い作曲家、良い歌い手との出会いも才能です。

今年も私は何回も何度も何度も何度も叫ぼうと決めています。
あなたも是非、最高の歌詞を書いて叫んでください。

 

ちなみに良い歌が書けると作詞家は痩せるものです。
私の場合、2日間かけて1曲の歌を書くと大体2kgほど痩せます。

 

ダイエットにも最適です。

 

では、また次回。

 

詩人・作詞家

Makoto ATOZI

 

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