想いをずっと描いてきた

 今までに書いてきた歌詞のストックの一部を開いて眺めていた。
22年の月日。いろんな歌を書いてきた。

アイドルの歌。自分の両親ほどの齢の歌手の歌。男歌、女歌、本当にいろんな歌を書いてきた。

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 10年ほど前に書いた歌詞を読むと、こんなことを書いていたのかと、とてもとらえどころのないような、それでいて自分への確信に似たような感覚になる。不思議な運命。

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 実際には軽く1000曲以上の歌詞を書いてきているのだろうけれど、
クラッシュしたPCの中に眠ったままの歌も多いから、全体の数はわからない。

 デモ音源でいうならば、僕の手元には、国民的ヒット曲のデモ音源がたくさんある。僕の歌詞でのリリースにはならなかったけれど、誰もが知っているような歌の音源。制作段階の資料。たくさんある。とても貴重な資料だ。

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 若かった頃、地元のラジオ局のディレクターさんに「僕は作詞家になります」と真顔で宣言してから、いろんな場所で自分の未来を予言してきた。
笑われていたと思う。あいつ大丈夫か?なんて思われていたかもしれない。夢見がちな愚か者の姿に見えていたのでしょう。

 作詞家になりたいなんて人のこと、僕もあまり信用できない。

 それでも僕は歌を書くことで生活をしたかった。歌を書いて暮らしている自分の姿がはっきりと見えていた。途中、過去を手放したり、全く音楽から離れてしまったりしながらも22年。実際は、歌を書いていない期間は2020年から今までの間だけ。十分に充電をさせていただいた。

 休んでいると宣言している時にも、もう音楽仕事はしないと話した時さえも、お仕事を与えてくださる方々がいた。

 ありえないようなほどにありがたく大きなお仕事をことわってしまったこともあった。ごめんなさい。

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 人にはどうしても得意不得意ということがある。僕は自分の心の中にある
あふれそうなほどの歌を、これからも全力で放ち続けたい。

 人生には永い夜もある。もう明けることはないのではないのかと思ってしまうような暗いときもある。それでも必ずまた朝は来る。

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 自分自身の人生・軌跡を振り返るのも、ときにはいいものだと思う。過去に縋ったりしちゃいけないけれど、それも全てを含めて自分なのだから。
捨て去る必要なんてない。

 思い出に立ち止まらない。でも忘れない。

 今もまだ人生の課題は盛りだくさん。こんな悠長なことを書いていられるような立場ではない。それでもね、風は起こるんだ。

 あきらめなければ道は続いていく。

 旅人は教えてくれた。

 「恐れなくていい。振り向かずに行きなさい」

 見えない何かを確信しながら、自信を持って歩きだそうか。根拠のない自信。

あなたも。

 奇蹟はある。

 本当さ。

 それが、この世界の真実だ。